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Symptomよくある症状について

統合失調症

統合失調症とは?

統合失調症は感覚、思考、感情、行動に影響を及ぼす精神疾患でこの疾患は一般的に若い大人(特に男性)で発症することが多く、世界中で約1%の人が罹患しています。統合失調症は持続的な疾患であり、日常生活や仕事、学校、人間関係に深刻な影響を与えることが多いです。

統合失調症の主な特徴と症状は以下のとおりです:

  1. 幻覚:最も一般的な形態は幻聴で、存在しない声を聞くことが多いです。
  2. 妄想
  3. 思考の障害:話が飛躍的で、理解しにくくなります。
  4. 動きの障害:不自然な、予測不能な身体の動きやジェスチャーを示したり、逆に、動きが少なくなるか、または完全に停止することもあります。
  5. 陰性症状:感情の表現の減少、話す量の減少、日常活動への興味や活動の欠如など、通常の行動や感情の欠如を伴うことがあります。

統合失調症の正確な原因はわかっていませんが、遺伝的要素、脳の化学的・構造的な異常、および環境的要素(例えば、ストレスや薬物の使用)が関与していると考えられています。

統合失調症の診断(DSM-5)

  1. 妄想
  2. 幻覚
  3. まとまりのない発語(頻繁な脱線や、支離滅裂な言動)
  4. ひどくまとまりのない、または緊張病性の行動
  5. 陰性症状(意欲低下など)
  • 以上の5つの症状のうち2つ以上が、おのおの1か月間ほとんどいつも存在すること
  • 少なくとも一つの症状は1か2か3あること。
  • 意欲低下など前駆期・残遺期の非特異的症状を含めると6か月以上の持続的な徴候があること
  • 仕事、対人関係、自己管理などの機能が病前より著しく低下していること
  • 活動期の症状と同時に抑うつエピソード、躁病エピソードを発症していない
  • 抑うつ、躁病エピソードを認める場合も、その持続時間は、疾病の活動期および残遺期の半分以下である
  • 薬物を乱用していない
  • 自閉症スペクトラム障害や、小児期発症のコミュニケーション症の既往があれば、顕著な幻覚や妄想が、そのほかの必須症状に加え少なくとも1か月存在する

統合失調症と鑑別を要する疾患は?

妄想性障害

統合失調症と異なり、多くは中年期以降で発症し、基本的には妄想は単一で、複数である場合にも相互に関連した体系的な内容が長期間持続することが特徴です。妄想に関連する内容以外の行動、会話、感情は保たれるため、社会生活もまずまず維持できることが多いです。

急性一過性精神病性障害

急性期的(2週間以内)に幻覚や妄想などの精神病症状を発症し、症状が1か月以内に消失します。一方で1か月以上持続したら統合失調症と再診断されます。

非定型精神病

現在の診断基準には用いられていない日本で提唱された疾患概念ですが現在でも臨床場面では用いられることがある疾患で急性に発症し、双極性障害にみられるような気分の変動が前景にでながら、活発な幻覚や妄想を伴った錯乱や夢幻様状態が見られます。その多くは急性一過性精神病性障害に含まれると考えられ、エピソードは周期的に繰り返される場合がありますが、予後は一般的に良好です。

うつ病、双極性障害(そううつ病)

うつ病、双極性障害(そううつ病)でも妄想症状を認めることがありますが、うつ状態に伴う貧困妄想(「お金がない」)、心気妄想(「私は重い病気に違いない」)、そう状態に伴う誇大妄想(「私は神だ」)など気分に一致した内容の妄想が一般的です。

統合失調感情障害

統合失調症の症状と気分障害の症状が、共に顕著に存在するものを統合失調感情障害といいます。別の時期に統合失調症の症状と気分障害の症状が見られる場合には、統合失調感情障害とは診断されません。

統合失調症の治療

薬物治療

統合失調症の薬を一般的に抗精神病薬といいます。古典的な抗精神病薬は、フェノチアジン誘導体、ブチロフェノン誘導体などのドパミンD2受容体遮断を主な薬理作用とする者で定型抗精神病薬(第一世代抗精神病薬)と呼ばれます。しかし、定型抗精神病薬の多くは錐体外路症状などの副作用が強く現在では使用頻度は低下しています。1996年に日本に導入されたリスペリドン(商品名リスパダール)以降、非定型抗精神病薬ではパミンD2受容体だけでなく、セロトニン2A受容体など他の受容体にも遮断作用を持ち、錐体外路症状などの副作用が軽減され、内服を継続しやすくなっています。多くの研究で発病から薬物治療までの期間が長いほど病気の経過が悪いことが明らかになり、早期介入の重要性が再認識されています。

作業療法

作業療法は、薬物療法がない時代から存在した治療法で活発な幻覚や妄想が落ち着いた安定期に行われます。作業活動により、生活リズムの回復、活動性の向上、集団の中での作業を通した他者との関わりの練習をしていきます。

社会生活技能訓練(ソーシャルスキルトレーニングSST)

社会生活技能訓練とは、社会的学習理論に基づいて、デイケアなどの場で患者にとって困難となっている対人行動などの、社会的な生活技能の再学習を行うものです。これも活発な幻覚や妄想が落ち着いた安定期に行われ、統合失調症の再発率を下げると言われています。

  • 公益社団法人 日本精神神経学会 The japanese Society of Psychiatry and Neurology
  • 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構大阪支部 大阪障害者職業センター
  • 働くことのそうだんじょ 大阪市地域若者サポートステーション
  • 社会福祉法人 大阪市障害者福祉・スポーツ協会 大阪市発達障がい者支援センター エルムおおさか
  • アクトおおさか 大阪府発達障がい者支援センター
  • 大阪公立大学医学部附属病院
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