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Symptomよくある症状について

認知症

認知症とは?

認知症とは、成人になってから起こり、生まれてから年齢とともに発達した精神機能が、慢性的に低下し、通常の日常生活・社会生活に支障を来す状態です。日本においては超高齢化社会高齢社会にあり、社会的にも緊急の課題とされています。
認知症では『あれ』、『それ』、『あそこ』が多くなる・同じことを何度も言ったり、聞いたりする・物の名前が出てこない・置き忘れやしまい忘れが目立つ・時間、日付や、場所の感覚が不確かになった・病院からもらった薬の管理ができなくなった・以前はあった関心や興味が失われた・水道の蛇口やガス栓の締め忘れが目立つ・財布を盗まれたと言って騒ぐ・複雑なテレビドラマの内容が理解できない・計算の間違いが多くなった・ささいなことで怒りっぽくなった・大切なことを忘れる・先ほどの体験全体を忘れる・言葉のやりとりが困難・手順がわからなくなる・道具が使えない・親しい人を認知できない・今までの暮らしが困難・周りの人とトラブル・話の内容にそぐわないピントはずれの受け答え・人格変化・理由もなく怒る・悪口を平気で言う・笑わない・活気がない・表情が乏しくなる・服装がだらしなくなる・不潔になる・入浴しない・歯を磨かない・関心がなくなり投げやりになる、などの症状が現れます。

加齢による物忘れと認知症の違いは?

年齢を重ねることによって物忘れが増えたりといったことは起こります。しかし、加齢性の物忘れと認知症は異なります。
一般的な老化で起こる物忘れは、一時的に名前を思い出せない、何を買いに行ったかを忘れる、一時的に単語を見つけるのが難しいなど、一般的には軽度で日常生活に影響を及ぼさないものが一般的で基本的なスキルと自立性は維持されます。一方で認知症の場合は、忘れたことそのものに気づくことができなくなったり周囲から指摘されても、自分で考えてみても、思い出せないこともあります。進行すると自立した生活が難しくなる可能性があり、人格や行動の変化もしばしば見られます。
故に、認知症は加齢性の物忘れと比べて、日常生活により大きな支障をきたすことになります。

主な認知症の分類

アルツハイマー型認知症

認知症の原因となる病気としてもっとも多く見られ、全ての認知症の60-80%を占めています。初期の症状は通常、最近の出来事の記憶障害から始まります。進行すると混乱、行動や気分の変化、不安、深刻な記憶障害などの症状が現れます。時に気分変動からうつ病との鑑別を要する場合があります。治療によって治癒することは困難ですが内服薬により進行の抑制が可能で、行動や気分の問題も対症療法的に改善が期待できます。

脳血管型認知症

脳の血流が不十分になることで引き起こされる認知症の一種で脳出血や脳梗塞などの脳血管イベントをきっかけに発症します。脳の特定の部分への血流が減少または停止すると、その部分の脳細胞が損傷し、その結果として認知能力が低下します。物忘れの他にも脳血管イベントにより損傷した脳の部位に応じて失語や痺れや麻痺などの機能障害を伴います。症状は急性発症もしくは階段状に悪化を認めます。血管を拡張する治療、血液の凝固を防ぐ薬の投与などが必要であり発症後無治療で脳血管性認知症を疑う場合は脳神経外科や脳神経内科への受診をおすすめします。

レビー小体型認知症

脳内の特定の部分にレビー小体と呼ばれる異常タンパクの集積が形成されることにより引き起こされる認知症の一種でこの疾患はアルツハイマー病に次いで2番目に多い認知症の形態で、患者の5%~25%を占めると推定されています。

症状
初期の症状は認知機能の低下として通常、注意力と識別力の低下、記憶や空間認知に問題を来します。加えて特徴的な症状としてしばしば詳細な人物や動物の幻視を認めます。これらは、DLBの初期の兆候であることがあります。その他にパーキンソン病様の運動症状として固縮(関節が固くなる)、振戦(手足の震え)、顔の表情の減少、バランスや協調性が低下し歩行が小刻みになるなどの症状がみられることがあります。睡眠中にも特にREM睡眠行動障害(REM Sleep Behavior Disorder、RBD)という特徴的な症状を示すこともあり、これは患者が夢の中で行動を再現するという症状で、自己やパートナーにけがを負わせる可能性もあります。また、認知機能の変動があり患者は一日のうちに良好な認知状態と混乱状態を繰り返すことがあります。他にも自律神経症状として血圧の不規則な変動や立ちくらみ、消化器症状や尿失禁などを認めることがあります。

前頭側頭型認知症

前頭側頭型認知症(FTD)は、脳の前頭葉や側頭葉が次第に萎縮する一群の疾患を指します。これらの領域は、人格や行動、言語、および認知能力を制御しているため後に記載するような症状をもたらします。FTDは、40歳~60歳の比較的若い年齢で発症することが多く、認知症の中でも若年性認知症の主要な原因の一つです。一般的・社会的ルールに合わせた言動が難しくなり、例えばスーパーの陳列棚の商品を盗ってそのまま食べてしまったり、向こう見ずな運転をするといった行動が見られます。このため万引きを繰り返すご高齢の方の中にはFTDの患者さんが隠れている可能性も多く一方でそういったケアをなされずに繰り返し逮捕されているケースもあります。それに対して社会的な意欲は失われ、以前まで興味を持っていたものにまで無関心になることもあります。

認知症の診断

症状の出現した経緯や記憶力・理解力のチェックを行い、時には心理検査を追加で行うこともあります。必要に応じて画像検査も行いますが当院では画像検査は実施できませんので、連携している病院に紹介させていただくこととなります。

認知症の治療

認知症のタイプに応じて薬物療法などの治療実施します。アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症では認知機能の低下を遅らせる薬を処方することが多く、加えて出現している睡眠や行動面や身体症状に対して適切な対症療法を行い日常生活の支障を最小化できるよう治療していきます。また生活指導介護サービスの導入のための書類作成等その方の生活全体を把握し必要な支援や環境調整に繋がるような治療を行っていきます。

  • 公益社団法人 日本精神神経学会 The japanese Society of Psychiatry and Neurology
  • 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構大阪支部 大阪障害者職業センター
  • 働くことのそうだんじょ 大阪市地域若者サポートステーション
  • 社会福祉法人 大阪市障害者福祉・スポーツ協会 大阪市発達障がい者支援センター エルムおおさか
  • アクトおおさか 大阪府発達障がい者支援センター
  • 大阪公立大学医学部附属病院
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